マイクロソフトの将来価値(Future Value)の計算

2019-09-23

将来価値(Future Value)計算:マイクロソフト

Microsoftの将来価値を計算してみるロゴ
Microsoftの将来価値を計算してみる

銘柄は、マイクロソフト(MSFT)です。

Windows、Office 365、Azureをはじめとし、今や超巨大企業へと成長したIT界の巨人マイクロソフト。一時期停滞した時期もありますが、近年は盛り返し、株価も継続的に成長中です。将来がどの様になるか楽しみな企業のひとつでもあります。

将来価値(Future Value)の計算手順

マイクロソフト(MSFT)の将来価値(Future Value)を 以下の手順で求めます。

  1.  過去の実績を用いて、EPS の年平均成長率(実績)を求める。
  2.  1.で求めたEPS の年平均成長率から、将来価値(Future Value)を求める。

ひとくちメモ

マイクロソフト(MSFT)の将来価値(Future Value)計算のための下準備

まず、マイクロソフトの過去10年分のEPSとPERをモーニングスターから取得します。纏めると以下のようになります。

マイクロソフトの2009年から2019年のEPSとPER。
マイクロソフトの2009年から2019年のEPSとPER

使用するのは数字ですがイメージが湧きにくいので、グラフにすると以下のようになります。上下しながらも、EPSは徐々に伸ばしてきています。ここ数年のPERは高めですね。

マイクロソフトのEPSとPER
マイクロソフトのEPSとPER

ここでは、2009年を基準年(=現在価値)として計算してみます。なお、基準年は年数にカウントしません。したがって、2010年が1年目となります。

10年前を起点として、現在がどうなっているかの計算を行うということですね。つまり、この10年間でどれほどの成長を遂げたのか?ということです。

マイクロソフト(MSFT)の将来価値(Future Value)計算

2009年を基準年とし、(2019年はまだ継続中ですが)2019年までの10年間のEPSの成長率を求めてみます。

Return Rate (Discount Rate / CAGR) Calculatorで以下のように入力します。

マイクロソフト(MSFT)の将来価値(Future Value)計算方法
マイクロソフト(MSFT)の将来価値(Future Value)計算方法

マイクロソフトの年平均成長率(Compound Annual Growth Rate:CAGR)は、12.06%と出ました。過去10年間で平均すると12.06%で成長してきたことになります。驚異的な成長率です。

次に、上記で求めた年平均成長率を使って将来価値(Future Value)を求めます。

Calculate Future Value

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で以下のように入力します。

マイクロソフトの10年後(2029年)の将来価値
マイクロソフトの10年後(2029年)のEPSを求めてみると….

Present Value(現在のEPS)は、Yahoo Financeなどを参照し、直近のEPSを用いました(2019年9月)。

「Calculate」をクリックすると、マイクロソフトの10年後の Future Valueは$15.80と求まりました。

マイクロソフト(MSFT)の将来の株価予測

ここまでで、マイクロソフトの10年後のFuture Value(EPS)が$15.80と求まりました。

これを基に将来の株価を予測してみます。EPSにPERを乗じることで株価を算出できます。前述より、EPSの年平均成長率は12.06%でしたので、これを展開すると以下のようになります。

10年後(2029年)のマイクロソフトの株価予想

ここでは、2009年から2019年までを平均したものをPERとして用いました。PERは幅があるため、どの値を用いるかが重要ですが、過剰に高い値を用いるよりは、多少控えめなくらいが良いでしょう。

控えめに見積もって2029年のマイクロソフトの株価は、$323.79と求まりました。

なお、2019年9月20日時点の終値は,$139.44でした。

なお、上記の計算は「EPSが今後一貫して伸び続けていく」という前提となっていますが、実際は上がり下がりがあるでしょうから、この通りとはいかないかもしれません。未来は分かりませんね。

まとめ

さて、いかがだったでしょうか。マイクロソフトは継続的に株価を上昇させてきたIT界の巨人です。

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マイクロソフトは世界の中でもトップクラスに「未来」を見ている会社です。Microsoft の制作する 「PRODUCTIVITY FUTURE VISION」でも「未来はこうなっている」という考えが見て取れます。

今後の伸びは,サブスクリプションやAzure等のクラウドが鍵を握っているかと思います。そして,10年後ともなると今よりさらにIT化が進み,今からでは想像もできないような未来になっているのではないでしょうか。 PRODUCTIVITY FUTURE VISION を観てもそれがよく分かります。そんな未来への成長の鍵を握っている米国の巨大IT企業マイクロソフトが,どの様に社会と関わっていくのか、非常に楽しみですね。

「Microsoft Future Vision film 2040」です。マイクロソフトが考える20XXには我々の生活はこのようになっているだろう,というものを示した動画です。以下の動画では2040年をターゲットに我々の日常を描いています。この答え合わせは20年後に分かります。この様な動画を見ても,マイクロソフトは常に先を,将来を見据えて事業をしていることが分かりますね。

マイクロソフト(MSFT)の将来価値計算のまとめ
  • マイクロソフトの2010年から2019年までのEPSの年平均成長率は、12.06%。
    • (基準年=2009年)
  • マイクロソフトの10年後(2029年)の Future Value(EPS)は$15.80。
  • マイクロソフトの10年後(2029年)の予想株価は、大体$323前後。

マイクロソフトの成長性が非常によく描かれています。ビル・ゲイツ → スティーブ・バルマー → サティア・ナデラ の3世代の変遷や各CEO時代における技術の推移がとてもよく描かれています。マイクロソフトは過去だけではなく,今後10年も安定して成長する企業だと思わせられるような内容です。HoloLens などがその代表で,マイクロソフト最高の技術が集約されていますね。

マイクロソフト(MSFT)については、以下も参照してみてください。

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