【企業分析】ゼネラル・ミルズ(GIS)って知ってる?

2018-11-19

【はじめに】

ゼネラル・ミルズ(GIS)ってなんでしょうか。聞いたことありますか?ありませんよね。

ゼネラル・ミルズは米国を代表する食品会社です。食品をはじめ、シリアルやスナック類、インスタント・冷凍食品まで手掛けます。ハーゲン・ダッツが有名ですね(後述)。2018年には、ペットフード大手のブルー・バッファローの買収を完了しています。

有名所で言うと、ハーゲン・ダッツしか知りません。日本ではあまり馴染みがない商品が多いかもしれませんが、ゼネラル・ミルズは主力ブランドをたくさん持っています。

ゼネラル・ミルズの商品たち

出所:ゼネラル・ミルズ

 

2019年の成長コアとして以下の5つを挙げています。

1) Improve U.S. Yogurt
2) Improve Emerging Markets
3) Strengthen Innovation
4) Stabilize U.S. Distribution
5) Increase Benefits from Price/Mix

出所:ゼネラル・ミルズ IR

ハーゲン・ダッツはゼネラル・ミルズ

日本で有名な美味しいアイスクリーム:ハーゲン・ダッツ。皆さん大好きでしょう?ハーゲン・ダッツ。実はこれ、ゼネラル・ミルズ社の商品です。日本ではハーゲン・ダッツジャパンとして法人を立ち上げ事業をしています。上述の通り、本国は米国なんですね。米国では超巨大なハーゲン・ダッツがスーパーに普通に売っています。日本のハーゲン・ダッツは小人サイズです。ケチですね。

ゼネラル・ミルズのハーゲンダッツ

出所:https://www.haagendazs.us/products/

なんて美味しそうなアイスクリームたちばかりなんでしょう。

さて、ハーゲン・ダッツとは一体どれくらいの種類があるのでしょう。私は抹茶が大好きです。

1Banana Peanut Butter Chipバナナ・ピナッツ・バター・チップ
2Belgian Chocolateベルギー・チョコレート
3Bourbon Praline Pecanバーボン・プラリネ・ピーカン
4Butter Pecanバター・ピーカン
5Cherry Vanillaチェリー・バニラ
6Chocolateチョコレート
7Chocolate Chip Cookie Doughチョコチップ・クッキー
8Chocolate Chocolate Chipチョコ・チョコクッキー
9Chocolate Peanut Butterチョコレート・ピーナッツ・バター
10Coffeeコーヒー
11Cookies and Creamクッキー&クリーム
12Dulce de Lecheドゥルセ・デ・レチェ
13Espresso Chocolate Cookie Crumbleエスプレッソ・チョコレート・クッキー
14Green Tea抹茶
15Java Chipジャバチップ
16Mangoマンゴー
17Midnight Cookies and Creamミッドナイトクッキー&クリーム
18Mint Chipミント・チップ
19Peanut Butter Salted Fudgeピーナッツバター・ソルトファッジ
20Peppermint Barkペパーミント
21Pineapple Coconutパインアップル・ココナッツ
22Pistachioピスタチオ
23Pralines and Creamプラリネ&クリーム
24Rocky Roadロッキー・ロード
25Rum Raisinラム・レーズン
26Sea Salt Caramel Truffleシーソルト・キャラメル・トリュフ
27Strawberryストロベリー
28Toasted Coconut Caramel炙りココナッツ・キャラメル
29Vanillaバニラ
30Vanilla Beanバニラ・ビーン
31Vanilla Chocolate Chipバニラ・チョコレート・チップ
32Vanilla Swiss Almondバニラ・スイス・アーモンド
33White Chocolate Raspberry Truffleホワイトチョコレート・ラズベリー・トリュフ
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さすがアイスクリーム大国米国です。とてつもないたくさんのフレーバーが用意されています。米国人が肥満体になるのも頷けます。

 

【ゼネラル・ミルズ(GIS)の基礎的データ】

会社名 ゼネラル・ミルズ
ティッカー GIS
セクター 生活必需品
創業 1866年
上場取引所 ニューヨーク証券取引所
上場年 1928年
決算期 5月
配当支払い月 2月・5月・8月・11月
連続増配年数 14年
格付(S&P) BBB
従業員数 40,000人

ゼネラル・ミルズの歴史は古く、1866年の創業です。未だかつて1度たりとも減配したことがありません。119年間もの間、中断することなく株主に配当を支払い続けています。企業の鑑ですね。日本企業も見習ってもらいたいものです。

【ゼネラル・ミルズ(GIS)の株価推移(1999年~2018年)】

ゼネラル・ミルズの株価推移

2016年までは緩やかですが順調に株価を伸ばしてきました。2017年に入りそれ以降は美しい右肩下がりです。米国では健康志向が高く、まだ、最近話題のFDA(アメリカ食品医薬品局)もあり、株価低迷中です。タバコにしろ食品にしろ、FDAは嫌な存在ですね。

FDA(アメリカ食品医薬品局)とは

FDAは食品や医薬品、さらに化粧品、医療機器、動物薬、たばこ、玩具など、消費者が通常の生活を行うに当たって接する機会のある製品について、その許可や違反品の取締りなどの行政を専門的に行う機関です。

ゼネラル・ミルズ(GIS) vs S&P500(1999年~2018年)

ゼネラル・ミルズ VS S&P500 株価

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S&P500と比較してみます。赤がゼネラル・ミルズ、水色がS&P 500です。S&P 500を大きくアウトパフォームしていましたが、2018年に入り一転急激に下げています。

【ゼネラル・ミルズ(GIS)の売上】

ゼネラル・ミルズの売上

まずは売上を見ていきたいと思います。

株価は低迷中ですが、売上はしっかりと上げています。2018年は既に前年を上回っていますので、問題ないでしょう。ここ数年では徐々に売上が落ちてきていますので、しっかりとマーケティング調査などをやって消費者のニーズを掴んでもらいたいものです。売上高としては比較的安定した水準を保っている印象ですね。

【ゼネラル・ミルズ(GIS)EPSと配当金額】

ゼネラル・ミルズのEPSと配当金額

やや不安定さはありますが、EPSは伸びています。ここ数年は売上が減少傾向なのにもかかわらずです。

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配当金は着実に伸ばしていっていますね。ゼネラル・ミルズは上場してからただの一度も減配をしていないことで有名です。投資家からすると非常に安心ができますね。業績が少し悪くなると、平気で減配や無配にする日本企業とは大きく異なります。日本の企業は恐らく、会社の金を自分たちの金だと思い込んでいる節がありますが、ゼネラル・ミルズは米国の企業です。米国企業であり、そのあたりはきちんと経営者が株主の方を向いて経営をしているので安心できます。株主としても企業をしっかり監視していますので、無能な経営者であれば即クビです。

ゼネラル・ミルズの4半期ごとの配当

ゼネラル・ミルズの四半期ごとの配当金額

4半期毎の配当をグラフにしてみました。増配はしているものの、非常に緩やかなカーブになっています。

過去に一度も減配のない歴史的事実というのは、長期的に見て大きなメリットだと思いますね。この点を考慮すると、増配率が極少でも多少は許容できるのではないでしょうか。

【ゼネラル・ミルズ(GIS)の配当性向】

ゼネラル・ミルズの配当性向

70%台の配当性向なので、やや高めの印象がありますが、まだ配当性向には余裕が見られます

【ゼネラル・ミルズ(GIS)の営業利益・純利益・営業利益率】

ゼネラル・ミルズの営業利益・純利益・営業利益率

営業利益は安定した推移を見せています。純利益は一時落ち込むことがありましたが、2015年以降徐々に回復してきています。営業利益率は10%後半といったところで、一般的ですね。20%台に乗せてもらいたいものです。

【ゼネラル・ミルズ(GIS)のBPS】

ゼネラル・ミルズのBPS

BPSは順調に右肩下がりでしたが、2018年に若干回復しています。今後はBPSを着実に伸ばしていくことを期待します。

【ゼネラル・ミルズ(GIS)のキャッシュフロー】

ゼネラル・ミルズのキャッシュフロー

乱高下ありますが、フリーキャッシュフローが増加してきていることが分かります。どんどんキャッシュを稼ぎ出してもらいたいものです。

【ゼネラル・ミルズ(GIS)のPER・PBR・配当利回り】

ゼネラル・ミルズのPER・PBR・配当利回り

PERは安定的に20%台に乗せてきました。やや高めという印象でしょうか。PBRは数値だけで見ると高いですね。配当利回りは近年下落していますが、それでも4%超の利回りがあります。米国株の中では比較的高配当と言えるでしょう。

データは2017年までですが、ゼネラル・ミルズは2018年にも株価は爆下げしています。これに伴いPERもPBRも絶賛下降中です。割と買いやすい水準まで落ちてきているのではないでしょうか。

【ゼネラル・ミルズ(GIS)のROEとROA】

ゼネラル・ミルズのROEとROA

ここ数年のROEは驚異的な伸び率を見せています。40%台など日本企業ではありえないことでしょう。

【ゼネラル・ミルズ(GIS)の発行済株式数】

ゼネラル・ミルズの発行済株式数

ゼネラル・ミルズの発行済株式数を確認しましょう。青の直線は線形近似曲線で、式は図中のとおりです。発行済株式数が減少しているということは、簡単には自社株買いが実施されていることと判断しても問題ないと思います。

一株あたり利益(EPS)=当期純利益/発行済株式総数

EPSの算出は上記のとおりですが、自社株買いを実施し発行済み株式数を減少させてやることで、EPSの増加を誘発し株主還元を実施します。上図のグラフでは、過去10年でおよそ15%程度の発行済株式数が減少しており、この効果はEPSの数値にも現れてきていることでしょう。

【まとめ】

さて、いかがだったでしょうか、ゼネラル・ミルズは。皆さんハーゲン・ダッツは大好きですよね。私も大好きです。バニラが大好きです。とんがりコーンも大好きです。これらはゼネラル・ミルズの商品です。

株価的に見てもPER的に見ても、現在は比較的割安な水準まで落ちてきていると思います。今のうちに買い占めておき、私は後の反発を待とうかと思います。

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