【企業分析】フィリップ・モリス(PM)
※2018年データ反映
【フィリップ・モリス(PM)の評価】
フィリップ・モリス(PM)を評価してみようと思います。世界的にタバコを販売しているタバコ会社ですね。近年では電子タバコIQOS(アイコス)の販売で有名です。
【フィリップ・モリス(PM)の株価推移(2008年~2019年)】
まずはフィリップ・モリスのの株価推移を確認しましょう。期間は2008年から2019年4月です。
順調な右肩上がりで推移していましたが、2017年を超えてから下落傾向です。特に2018年後半では急激な下落を見せています。日本市場におけるアイコス不振も響いています。次なる一手を待ちたいところです。世界的に見ても喫煙者の数は減少しており、タバコは悪なのでしょうか。なお、私は喫煙者です。タバコ銘柄は規制が多く、継続して株価が上がっていかないのが難点です。
【フィリップ・モリス(PM) vs S&P 500】
フィリップ・モリスとS&P500を比較してみます。
- 青:フィリップ・モリス
- ピ:S&P500
長年の間 S&P500をアウトパフォームしてきましたが、2018年に入り一転アンダーパフォームとなっています。特に2018年に入ってからの下落がひどいですね。
【タバコ銘柄3社比較】
米国株をやるうえでよく話題に出てくるタバコ銘柄3社を比較してみました。いずれの銘柄も高配当銘柄として知られ、保有している人も多いのではないでしょうか。
- 赤:アルトリア(MO)
- 青:フィリップ・モリス(PM)
- 黄:ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)
MOが他2社を大きく引き離し推移してきましたが、2018年に入りどの銘柄も動傾向で下落しています。
【フィリップ・モリス(PM)の売上高】
タバコ喫煙者は年々減少傾向にあると言われています。2011年~2013年までは安定的な売上を記録していましたが、その後は下落傾向にあります。今後売上を伸ばしていくには、電子タバコiQOSが鍵になるでしょう。
MOは大麻企業を買収したりJUULの株式を取得したりと、積極的な動きを見せています。PMもMO同様タバコ以外への販路拡大などを迫られるかも知れません。会社や街の喫煙所でタバコを吸っている人達を見ると、彼らはまるでカモのように見えます。カモがネギを背負っているのです。
【フィリップ・モリス(PM)の営業利益・純利益・営業利益率】
2012年、2013年に大きく業績を伸ばした後は下落傾向にあります。そうは言っても、営業利益率(Operating Margin)は驚異の40%台を維持しており、恐ろしく収益性の高い企業であることが分かります。
【フィリップ・モリス(PM)のEPSと配当金額】
気になるEPSと配当金額を見ていきましょう。
EPSは驚異的な数字を叩き出しています。PMは連続増配銘柄且つ高配当銘柄であり、配当金額は着実に伸ばしています。今後も継続的にこの成長率を維持していくとすると、10年後の2027年にはEPSはおよそ6.06ドルとなる見込みです。
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【フィリップ・モリス(PM)の配当金額(四半期毎)】
四半期毎の配当金も確認しましょう。
【フィリップ・モリス(PM)の配当性向】
配当性向は漸増しており、直近では90%を超えてきています とうとう100%を超えました。
【フィリップ・モリス(PM)のPER・PBR・配当利回りの推移】
PERは年を追うごとに増加してきていますが、非常になだらかな増加です。直近では23.3倍とやや高め。配当利回りは年々減少傾向にあります。 13倍から23倍と幅広く推移しています。ここ数年は20倍を超えており、比較的割高と言えるでしょう。過去10年ではPERは緩やかに上昇傾向にあります。
【フィリップ・モリス(PM)の発行済株式数】
ここ10年で見れば確実に株式数を減らしてきていますが,ここ3・4年位は変化がありません。
【フィリップ・モリス(PM)今後の成長予測】
EPSにPERを掛ければ株価が出せますので、ここでは控えめに過去10年の最低の13倍を用いてみることにします。 2027年の株価は、6.06 × 13 = 78.78ドル となります。 ここで大事なのは、PERにどの値を用いるかです。
今現在のフィリップモリスのPERは20倍程度であり、仮にこの20倍という値を使用すると、6.06×20=121.2ドル となります。将来的にはきっとこれくらいの株価になるだろうという評価です。いまのうちに買い占めておきましょう。
【アイコス;iQOSについて】
出典:フィリップ・モリス
世界では喫煙者が減少していると言いますが、フィリップ・モリスの資料によると、世界全体で見るとアイコス使用者は年々増加傾向にあります。我が国日本でも、伸びは緩やかながらもアイコスの使用者は確実に増えていることが資料から伺えます。特にEUやロシアでのアイコスの伸びが顕著なようですね。アイコスに限らず電子タバコの需要は今後も世界的に拡大傾向にあると私は見ています。
【フィリップ・モリス:まとめ】
他のタバコ銘柄として、アルトリア(MO)やブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)などがあります。近年の傾向から各社電子タバコの普及に注力しているようです。日本での伸びはイマイチのようですが、世界的に見れば今後も電子タバコは伸びてゆくでしょう。
不滅のタバコ銘柄を今のうちにどんどん買い増していきたいと思います。
最近はまたタバコが値上がりしました。日本では吸える場所も少なくなってきています。しかし世界的に見ればタバコはなくならないでしょう。喫煙者は減ってはいますが、完全にゼロになることはありません。
タバコと言えば,ブリティッシュ・アメリカン・タバコも高配当で有名ですね。